飲食店の営業再開に向けたコロナ対策ガイドライン【前編:お客さまへの対応】

 

緊急事態宣言の解除にともない、経済活動の再開に向けた動きが広がっていますね。

しかし、以前と同じように再開してよいのか、特別な準備や対策が必要なのか迷われている飲食店さまも多いのでは?

そこで今回は、2020年5月14日に発表された「外食業の事業継続のためのガイドライン※」のポイントをわかりやすくご紹介します。(以下記事内では「本ガイドライン」と表記します)

  

前編では、「お客さまへの対応」に関連する箇所をまとめました。

ドライブスルーで食べ物を受け取る女性

本ガイドラインのポイント

飲食店における新型コロナウイルス等の感染症防止のためにつくられた本ガイドライン。

おさえるべきポイントとして、ガイドラインの冒頭で以下の4つが明示されています。

  

①食品の安全と衛生管理

②店舗・施設等の清掃と消毒

③従業員の健康チェックと、個人の健康・衛生管理の徹底

④社会的距離の設定と確保への工夫  

   

①に関しては「従来の食品衛生法の一般衛生の遵守」とされているので、これまで通り、衛生管理を再確認・徹底することでクリアできそうです。

一方で、「③従業員の健康チェックと、個人の健康・衛生管理の徹底」と「④社会的距離の設定と確保への工夫」に関しては新たな対策が必要となるかもしれません。

シーン別に詳しく見ていきましょう。

  

【1】入店時・入口の注意ポイント

・「発熱や咳、体調に異常が認められるお客さまには店内飲食をお断りする場合がある」ということが店頭でわかるようにしておく

・店頭・お手洗いなどの手洗い場に消毒液を用意する

・「店内でのマスク着用や、飛沫・接触を防ぐために社会的距離を保っていただきたい」ということを明示する、または入店時にご説明する

・入店待ちの列ができてしまう場合も、距離を保つよう配慮

入店時対策、具体的には何をしたら?

・店頭に「発熱のあるお客さまは店内飲食をご遠慮ください」「社会的距離を保つ」などのご案内を掲示する、または案内時にいご説明する

・店舗入口に体温計・消毒液の用意。お客さまが入店次第、お席ご案内前にスタッフが検温し、お手元の消毒をする

  

水道で手を洗うところ

  

【2】店内のご利用における注意ポイント

・飛沫感染防止のため、パーティションで仕切るか、2m(最低1m以上)の距離を開けた横並びに配置する。真正面の配置はテーブル上に仕切りを設けるなどする

・少人数の家族や、付き添いの必要な乳幼児・ご高齢の方・障がいのあるお客さまが対面を希望される場合は可能とする

・他グループとの相席は避け、2m(最低1m以上)の間隔を空ける。会話は控えめにしていただく

  

店内対策、具体的には何をしたら?

・あらかじめ店内のテーブル・椅子を減らして距離をとっておく。または席と席の間をパーテーションで仕切るなどして社会的距離を保つ

・社会的距離を保つこと、会話はお控えいただくなどお店としてのルールを設け、ご案内時にスタッフより説明をする。またはわかりやすく掲示する

・社会的距離を保ちながら店内に入れる、最大客数を把握。アルバイトスタッフを含め全員に共有しておく

・会話がなくても楽しめるよう、店内で映像やBGMを流すなどの工夫をする

  

接客時の注意ポイント

・注文を受ける際はお客さまの側面に立ち、できるだけ間隔を空ける

・大皿での料理提供は避け、個々に提供するか、スタッフが取り分けるなど工夫する

・個室は充分に換気する

・カウンターの場合はなるべく真正面には立たないようにする

・お客さまが入れ替わるたびにテーブルやカウンターを消毒する

・お客さま同士のお酌、グラスの回し飲みは避けていただくよう注意喚起する

  

接客時、具体的には何をしたら?

・飛沫感染防止のために「真正面に立つことを避ける」のは業態にかかわらずポイントに

・お客さま同士の接触も防げるよう、お料理の取り分けや飲み物の回し飲みを行わないよう店内やテーブルに注意書きを置くか、ポスターなどを掲示する

・お客さまやスタッフが触れる部分は小まめな消毒を心がける

  

テーブルごとに距離があけられているレストラン

   

【4】会計時の注意ポイント

・お会計時は可能な限り電子マネーなど非接触型決済を導入する。現金・クレジットカードの受け渡しはキャッシュトレイを活用する。

・レジカウンターにアクリル板を設置するなど、距離を保つ。

・券売機を使用している場合は小まめに消毒をする

会計時、具体的に何をしたら?

・現金/クレジットカードのみの場合は、キャッシュトレイの活用

・レジカウンターに消毒液を常備、会計をするスタッフが会計前後で使用することをルール化する

・アクリル板の設置が難しい場合には、距離を保つ工夫・真正面に立たない工夫と小まめな消毒、マスク着用の徹底を

  

レジカウンター

  

【5】テイクアウトの注意ポイント

・お客さまの店内滞留時間をなるべく短くするため、事前予約などの仕組みを導入する

・テイクアウト利用のお客さまと、店内飲食利用のお客さまの接触が避けられるよう、動線を確保する

・特にこれからの時期、食中毒にも注意を。なるべくお早めにお召し上がりいただくよう、注意を促す

テイクアウト、具体的に何をしたら?

・店頭にテイクアウトの予約の案内などを設置しておく(リーフレットにするなど、持ち帰りやすく)

・テイクアウト利用/店内利用がわかるよう、目印を設置する。床に境界線を示すテープを貼る、店内に案内板を貼るなど。

・お召し上がりの目安時間を示すカードなどを用意、テイクアウトのフードに同梱する

  


 

ご紹介したのはガイドラインの一部のみ、具体的な対策に関してもあくまで一例となります。

   

業態や規模によって、取り入れるのが難しい部分もあるかと思いますが、大きなポイントは「社会的距離を保つこと」。

2m(最低1m以上)の間隔を空ける、難しい場合は配置を横並びにしたり、仕切りを設けるなどの工夫で対応できます。

すべての飲食店がお店に合わせた対策を講じることで、感染拡大の抑止となり、飲食業界の明るい未来につなげましょう。

  

後編では、「店内管理・従業員の健康管理」についてガイドラインに沿ってご紹介いたします。ぜひお読みください。

※新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針(改正)に基づく外食業の事業継続のためのガイドライン(参照2020-5-27)

http://www.jfnet.or.jp/contents/_files/safety/FSguideline_20514.pdf

一般社団法人日本フードサービス協会、一般社団法人 全国生活衛生同業組合中央会